正答1
解説
正解は1です。
後天性小児失語症は、言語を獲得し始めた後の子どもが脳損傷によって失語症になったものです。
成人の失語症と比べた特徴を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:○ 発症時の年齢が低いほど脳の可塑性が高く、言語機能が回復しやすいとされます。
発症時年齢は予後に関係する重要な要因です。
2:× 統合失調症は精神疾患であり、失語症の原因にはなりません。
失語症は脳の器質的な損傷で生じます。
3:× いじめなどの心理的な要因は失語症の原因になりません。
心因性に話さない状態は場面緘黙などとして区別されます。
4:× 成人の失語症に比べて回復しやすく、予後は良好なことが多いです。
ただし学習面の困難が残ることがあります。
5:× 原因は頭部外傷、脳炎、脳腫瘍、もやもや病など多岐にわたります。
成人のように脳梗塞が中心というわけではありません。
【ポイント】
後天性小児失語症は、発話量の減少や無言が目立ち、錯語が少ないといわれます。
けいれんと脳波異常を伴うランドウ・クレフナー症候群も関連疾患として押さえましょう。
【用語】
可塑性:脳が損傷や経験に応じて機能や構造を変化させ、失われた機能を補う性質である。
場面緘黙:言語能力があるのに、特定の場面や状況でだけ心理的な理由により話せなくなる状態である。
もやもや病:脳底部の太い血管が細くなり、代わりに細い血管が増えて、脳梗塞や脳出血の原因となる疾患である。
頭部外傷:頭部に強い外力が加わって起こる脳の損傷で、小児の後天性脳損傷の原因として重要である。
ランドウ・クレフナー症候群:小児期にてんかん性の脳波異常を伴って、ことばの聴覚的理解や発話が失われていく後天性の症候群である。