正答4
解説
正解は4です。
記憶の分類と、記憶障害の特徴を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 誤りです。
発症前に近い記憶ほど失われやすく古い記憶ほど保たれる時間勾配は、意味記憶ではなく逆向性健忘でのエピソード記憶にみられる特徴です。
2:× 誤りです。
エピソード記憶は言葉で表せる宣言(陳述)記憶に分類されます。
3:× 誤りです。
展望記憶は、これから行う予定を覚えておく記憶です。
障害されると予定を忘れますが、逆向性健忘とは別の現象です。
4:○ 正しい記述です。
側頭葉内側面(海馬など)が損傷されると新しい出来事を覚えられなくなりますが、技能などの手続き記憶は大脳基底核や小脳が関わるため保たれます。
5:× 誤りです。
短期記憶は数十秒程度保持される記憶です。
昨晩食べた物の記憶は長期記憶のうちのエピソード記憶に分類されます。
【ポイント】
健忘症例H.M.は重い前向性健忘を示しましたが、鏡映描写の技能は練習で上達しました。
時間勾配はリボーの法則とも呼ばれます。
【用語】
意味記憶:物事の意味や一般的な知識についての、言葉で表せる長期記憶である。
エピソード記憶:いつどこで何をしたかといった、個人的な出来事についての長期記憶である。
展望記憶:これから行う予定や約束を、しかるべき時に思い出す記憶である。
逆行性健忘:発症より前に体験した出来事を思い出せなくなる状態である。
手続き記憶:自転車の乗り方のように、体で覚えた技能や手順についての長期記憶である。