正答5
解説
正解は5です。
補聴器の挿入利得の求め方を問う問題です。
挿入利得とは、補聴器を耳に入れたことで、実際に鼓膜面の音圧がどれだけ増えたかを示す値です。
【計算】
挿入利得 = 装用利得 - 裸耳利得 です。
装用利得は、補聴器を装用した状態で外耳道内(鼓膜付近)で測った利得です。
裸耳利得は、補聴器を付けない状態で外耳道の共鳴によって生じる利得です。
両者の差が、補聴器によって新たに加わった利得になります。
【選択肢別解説】
1:× 音響利得と裸耳利得を足しても、補聴器によって加わった利得は求められません。
2:× 音響利得は、カプラなどで測った補聴器単体の利得です。
装用利得から音響利得を引く式は、挿入利得の定義ではありません。
3:× 音響利得から裸耳利得を引く式は、実耳での測定値を用いておらず、挿入利得の定義ではありません。
4:× 裸耳利得から装用利得を引くと、引く順序が逆になり、値の符号が反対になります。
5:○ 装用利得から裸耳利得を引くと、外耳道の共鳴分を除いた、補聴器による実際の増加分が求められます。
これが挿入利得です。
【ポイント】
挿入利得は実耳測定で求め、ファンクショナルゲインは装用閾値と裸耳閾値の差で求めます。
補聴器を入れると外耳道の自然な共鳴が失われるため、その分を差し引いて評価します。
【用語】
挿入利得:補聴器を装用した時の外耳道内の音圧と、裸耳の時の音圧の差で表す利得である。
装用利得:補聴器を装用したときの音圧と、入力音の音圧との差を指す。
裸耳利得:補聴器を装用していない状態で、外耳が音を増幅する効果である。
音響利得:補聴器の入力音と出力音の差で、補聴器自体の増幅の程度を示す。