正答3
解説
正解は3です。
この問題は口蓋裂児の経過観察で必要性の低いものを選ぶので、○ が答えです。
口蓋裂は、口と鼻の境である口蓋が裂けた先天異常で、さまざまな機能に影響します。
【選択肢別解説】
1:× 聴覚の観察は必要です。
口蓋の筋の異常で耳管の働きが悪くなり、滲出性中耳炎による難聴を起こしやすいです。
2:× 摂食・嚥下の観察は必要です。
口の中に陰圧を作れないため、乳児期の哺乳が困難になります。
3:○ 嗅覚は口蓋裂によって障害されることは通常なく、経過観察の必要性は低いです。
4:× 言語発達の観察は必要です。
難聴や入院・手術による影響で、言語発達が遅れることがあります。
5:× 構音の観察は必要です。
鼻咽腔閉鎖機能不全による開鼻声や、声門破裂音などの異常構音が生じやすいです。
【ポイント】
口蓋裂の治療は、形成外科、耳鼻咽喉科、歯科、言語聴覚士などのチームで、成長に合わせて長期に行います。
【用語】
口蓋裂:胎児期に口蓋の癒合が不完全で、口と鼻を隔てる部分に裂け目が残る先天異常である。
滲出性中耳炎:中耳腔に滲出液がたまって伝音難聴を起こす中耳炎で、耳管の働きが悪いと生じやすい。
鼻咽腔閉鎖機能不全:発話時に軟口蓋と咽頭壁で鼻腔への通路を閉じきれず、呼気や声が鼻に漏れる状態である。
摂食・嚥下:食べ物を口に取り込み、飲み込んで胃に送るまでの一連の動作である。
声門破裂音:声門を強く閉じてから急に開いて作る音で、口蓋裂でみられる代表的な異常構音である。