正答4
解説
正解は4です。
口唇裂・口蓋裂の手術法の名称と内容の対応を問う問題です。
問題文の「口腔側と鼻腔側に相対するZ形成」は、ダブルZ形成とも呼ばれる手技です。
【選択肢別解説】
1:× アッベ法は口唇の手術法です。
下口唇の組織を上口唇へ移す口唇交叉弁で、口唇裂の二次修正に用います。
2:× ミラード法は片側口唇裂の初回手術法です。
回転伸展弁で口唇の形を整える方法で、口蓋の手術ではありません。
3:× マリケン法は両側口唇裂の手術法です。
口蓋の手術ではありません。
4:○ ファーロー法は、口腔側と鼻腔側の粘膜に向きを逆にしたZ形成を行う口蓋形成術です。
口蓋帆挙筋を正しい位置に再建し、軟口蓋を延長して鼻咽腔閉鎖機能の獲得を図ります。
5:× プッシュバック法も軟口蓋を後方へ移動させて延長する口蓋形成術です。
ただし、口蓋の粘膜骨膜弁を後方へ押し下げる方法で、Z形成は用いません。
【ポイント】
口唇の手術はミラード法・マリケン法・アッベ法、口蓋の手術はファーロー法・プッシュバック法と分けて覚えましょう。
Z形成がキーワードならファーロー法です。
【用語】
Z形成:2本の切開で三角の弁を入れ替え、組織を延長したり瘢痕の向きを変えたりする手技である。
軟口蓋:口の天井の後方にある柔らかい部分で、発声や嚥下のとき鼻腔との間を閉じる。
ファーロー法:軟口蓋の口腔側と鼻腔側に逆向きのZ形成を施して軟口蓋を延ばす口蓋裂の手術法である。
口蓋裂:生まれつき口の天井の組織が裂けている状態で、哺乳や発音に影響する先天性の異常である。
プッシュバック法:口蓋の粘膜骨膜弁を後方へ押し下げて軟口蓋を延長する、口蓋裂の手術法である。