正解を2つ選んでください。
正答2・3
解説
正解は2と3です。
音韻論的に対立するとは、その違いで語の意味が区別される(別の音素である)ことです。
日本語(共通語)で意味の区別に使われる音の違いを選びます。
【選択肢別解説】
1:× [ta]と[tʰa]は、気息(帯気)の有無の違いです。
日本語では気息の有無で意味が区別されないため、同じ音素の異音です。
2:○ [ka]と[kʲa]は「か」と「きゃ」の違いです。
「かく(書く)」と「きゃく(客)」のように意味が区別されるので、音韻論的に対立します。
3:○ [sa]と[ɕa]は「さ」と「しゃ」の違いです。
「さかい(境)」と「しゃかい(社会)」のように意味が区別されるので、音韻論的に対立します。
4:× [za]と[dza]は、ザ行子音が摩擦音か破擦音かの違いです。
日本語では語頭や「ん」の後で破擦音になりやすい程度の違いで、意味は区別されません。
5:× [ga]と[ŋa]は、ガ行の破裂音と鼻濁音の違いです。
話者や位置によって現れ方が変わる異音で、意味は区別されません。
【ポイント】
日本語では、気息の有無・ザ行の摩擦音と破擦音・ガ行の鼻濁音は音素を区別しません。
拗音(きゃ・しゃなど)は直音と対立する点が問われています。
【用語】
音素:言語の中で意味を区別する働きをもつ、音の最小の単位である。
異音:同じ音素に属しながら、環境などによって現れ方が異なる具体的な音である。
気息:破裂音のあとにともなう息の流れのことで、帯気とも呼ばれる。
拗音:「きゃ」「しゃ」のように、小さい「ゃ・ゅ・ょ」を添えて書き表す音節である。
鼻濁音:ガ行の子音を鼻に抜いて[ŋ]で発音した音で、共通語では語中のガ行に現れることがある。