正答4
解説
正解は4です。
喉頭内視鏡写真で、喉頭とその周囲の構造を同定する問題です。
【図の所見】
写真の中央には、V字形に並ぶ左右の声帯と、その間の暗い声門が見えます。
V字の先端(左右の声帯が合わさる前交連)は写真の下方を向いています。
したがって、この写真では下方が前(喉頭蓋側)、上方が後ろ(咽頭後壁側)です。
写真の上端を横に走る帯状の部分が咽頭後壁に当たります。
*は喉頭の入口を囲むヒダのさらに外側(写真の右上)にある、くぼんだ暗い空間に付けられています。
【選択肢別解説】
1:× 披裂喉頭蓋ヒダは、喉頭蓋の縁から披裂部へ向かう粘膜のヒダです。
喉頭の入口の縁を形づくる隆起であり、*のある外側のくぼみではありません。
2:× 声帯は写真の中央にV字形に見える帯状の構造です。
*はそれより外側にあり、声帯ではありません。
3:× 喉頭蓋谷は、舌根と喉頭蓋の間のくぼみです。
喉頭蓋より前方(この写真では下方)にあり、喉頭の外側後方にある*の位置とは異なります。
4:○ 梨状陥凹は、披裂喉頭蓋ヒダの外側にある左右一対のくぼみです。
*は喉頭の入口を囲むヒダのさらに外側のくぼみに位置するので、梨状陥凹と判断できます。
5:× 咽頭後壁は、喉頭の後ろにある咽頭の壁です。
この写真では上端の帯状の部分に当たり、喉頭の外側にある*のくぼみとは位置が異なります。
【ポイント】
喉頭蓋谷と梨状陥凹は、嚥下時に食物が残留しやすい部位として重要です。
嚥下内視鏡検査では、両部位の残留の有無と量を評価します。
【用語】
喉頭内視鏡:鼻や口から挿入して、喉頭や咽頭を観察する細い内視鏡による検査である。
披裂喉頭蓋ヒダ:喉頭蓋と披裂部を結ぶヒダで、喉頭の入口の側壁を作る。
喉頭蓋谷:舌根と喉頭蓋の間にある左右のくぼみで、嚥下時に食べ物がたまりやすい場所である。
梨状陥凹:喉頭の両側にある咽頭のくぼみで、食べ物の通路であり残留しやすい。
咽頭後壁:咽頭の後ろ側の壁にあたる部分で、脊柱の前面に位置している。