正答3
解説
正解は3です。
神経原性筋萎縮(下位運動ニューロン障害による筋萎縮)の所見を問う問題です。
筋そのものの病気である筋原性(ミオパチー)や、上位運動ニューロン障害との区別が問われています。
【選択肢別解説】
1:× 深部腱反射は亢進ではなく低下または消失します。
反射の亢進は上位運動ニューロン障害の所見です。
2:× 血清クレアチンキナーゼ(CK)値の著しい上昇は筋原性疾患の特徴です。
神経原性では正常か軽度の上昇にとどまります。
3:○ 線維束性収縮は神経原性筋萎縮でみられます。
脊髄前角細胞などの障害で運動単位が自発的に収縮し、皮膚の上からピクピクと見えるものです。
4:× 偽性筋肥大は筋原性疾患の所見です。
デュシェンヌ型筋ジストロフィーの腓腹筋でみられ、脂肪や結合組織の増加によります。
5:× バビンスキー徴候などの病的反射は上位運動ニューロン障害の所見です。
下位運動ニューロン障害ではみられません。
【ポイント】
下位運動ニューロン障害は「筋萎縮・線維束性収縮・腱反射低下」、上位運動ニューロン障害は「痙縮・腱反射亢進・病的反射」と対比して覚えましょう。
【用語】
神経原性筋萎縮:下位運動ニューロンの障害により、筋が神経の支配を失ってやせていく筋萎縮である。
線維束性収縮:筋の一部の線維がぴくぴくと勝手に収縮する現象で、運動神経細胞の障害でみられる。
偽性筋肥大:筋線維が脂肪や結合組織に置き換わり、見かけ上は筋が太く見える状態を指す。
病的反射:正常ではみられず、錐体路の障害で現れる異常な反射の総称である。
クレアチンキナーゼ:筋細胞に含まれる酵素で、筋が壊れると血液中の値が上がる。