正答1
解説
正解は1です。
舌の広範囲切除後の再建に使う遊離皮弁を問う問題です。
遊離組織移植は、血管ごと切り離した組織を移植先の血管とマイクロサージャリーで吻合する方法です。
舌亜全摘以上の大きな欠損では、ボリュームのある皮弁が必要になります。
【選択肢別解説】
1:○ 腹直筋皮弁は舌の広範囲切除後の再建に広く用いられます。
下腹壁動静脈を血管柄とする遊離皮弁で、十分な組織量を確保できます。
2:× 大胸筋皮弁は胸肩峰動脈を茎とする有茎皮弁として使うのが一般的です。
遊離組織移植の代表例ではありません。
3:× 大殿筋皮弁は主に仙骨部の褥瘡などの再建に用いられます。
舌の再建には通常用いません。
4:× 薄筋は顔面神経麻痺に対する遊離筋肉移植などに用いられます。
舌の広範囲再建の代表的な皮弁ではありません。
5:× 腓腹筋皮弁は膝や下腿の欠損を覆う有茎皮弁として用いられます。
舌の再建には通常用いません。
【ポイント】
舌の部分切除には前腕皮弁などの薄い皮弁、亜全摘以上には腹直筋皮弁や前外側大腿皮弁などのボリュームのある遊離皮弁を用います。
【用語】
マイクロサージャリー:顕微鏡下で細い血管や神経をつなぎ合わせる手術の技術である。
遊離組織移植:体の別の部位から組織を血管ごと切り離し、欠損部に移して血管をつなぎ直す手術である。
筋皮弁:筋肉とその上の皮膚や脂肪をひとまとめにして、欠損部の再建に使う組織片である。
腹直筋皮弁:腹部の腹直筋とその上の皮膚をまとめた組織片で、体積が大きく再建に用いられる。