正答2
解説
正解は2です。
損傷部位ごとの書字障害の特徴を問う問題です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
【選択肢別解説】
1:× 正しい記述です。
失行性失書は文字の形を作る運動の障害で、他の失行がなくても単独で出現することがあります。
2:○ 誤った記述です。
左角回の損傷では失読失書が生じ、漢字と仮名の両方が障害されます。
漢字優位の失読失書を起こすのは、左側頭葉後下部の損傷です。
3:× 正しい記述です。
左中前頭回後部(エクスナーの書字中枢)を含む前頭葉の損傷では、文字の選択や配列の誤りが出現します。
4:× 正しい記述です。
脳梁の損傷では、左半球の言語情報が右半球へ伝わらず、左手だけの失書が出現します。
5:× 正しい記述です。
過剰書字(ハイパーグラフィア)は、右半球損傷で出現することが報告されています。
【ポイント】
角回性失読失書は漢字と仮名の両方、側頭葉後下部の失読失書は漢字優位と覚えます。
脳梁性失書は左手のみに出る点も頻出です。
【用語】
失行性失書:字を書く運動の方法がわからなくなり、書字に困難が生じる障害である。
角回:頭頂葉の下部にあり、読み書きや計算などに関わる脳の部位である。
前頭葉性失書:文字の選択や配列に誤りが生じる、前頭葉の損傷による書字障害である。
脳梁:左右の大脳半球をつなぎ、情報をやり取りさせる神経線維の太い束である。
過剰書字:促されなくても大量に書き続けてしまう、書字行為が亢進した状態を指す。
失読失書:話す・聞く能力は比較的保たれているのに、読むことと書くことの両方が障害される状態である。