正答3
解説
正解は3です。
写真に示された嚥下訓練の姿勢から、その訓練の適応を問う問題です。
写真では、患者があおむけに寝て両肩を床につけたまま、頭だけを持ち上げてつま先を見るような姿勢をとっています。
これは頭部挙上訓練(シャキア訓練)の姿勢です。
頭を持ち上げて保つことで舌骨上筋群が鍛えられ、喉頭の前上方への動きと食道入口部の開大が改善します。
【選択肢別解説】
1:× 鼻咽腔閉鎖不全には、ブローイング訓練や軟口蓋挙上装置などを用います。
頭部挙上訓練の適応ではありません。
2:× 嚥下反射惹起不全には、冷圧刺激(のどのアイスマッサージ)などを用います。
頭部挙上訓練の主な適応ではありません。
3:○ 喉頭挙上障害は頭部挙上訓練の適応です。
舌骨上筋群を強化して喉頭の挙上を助け、食道入口部の開大不全や下咽頭の残留を改善します。
4:× 咀嚼障害には、咀嚼訓練や食形態の調整を行います。
頭部挙上訓練の適応ではありません。
5:× 舌運動障害には、舌の可動域訓練や筋力増強訓練を行います。
頭部挙上訓練の適応ではありません。
【ポイント】
頭部挙上訓練は、あおむけで頭を上げた姿勢を1分保つ運動と、頭の上げ下げを繰り返す運動を組み合わせて行います。
喉頭挙上と食道入口部の開大を改善する代表的な間接訓練です。
【用語】
頭部挙上訓練:仰向けで頭を上げ続け、舌骨上筋群を鍛えて嚥下機能を高める訓練である。
嚥下反射:食物が咽頭に達したときに、自動的に起こる飲み込みの反射である。
喉頭挙上:飲み込む際に、喉頭が上方へ引き上げられる動きを指す。
鼻咽腔閉鎖不全:嚥下や発声の際に、鼻咽腔が十分に閉じない状態である。
咀嚼障害:食べ物を噛み砕いて唾液と混ぜる過程がうまくできない状態である。
舌骨上筋群:舌骨と下顎などを結ぶ筋群で、嚥下時に舌骨と喉頭を前上方へ引き上げる。