正答3
解説
正解は3です。
頭頸部癌の発生に関わるウイルスを問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× アデノウイルスは咽頭結膜熱(プール熱)や流行性角結膜炎の原因で、癌との関連は問われません。
2:× ムンプスウイルスは流行性耳下腺炎の原因です。
片側性の高度感音難聴(ムンプス難聴)の原因として重要です。
3:○ ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)、特に16型は中咽頭癌の原因となります。
口蓋扁桃や舌根に好発し、近年増加しています。
4:× 水痘・帯状疱疹ウイルスは、再活性化によって顔面神経麻痺と難聴を伴うラムゼイ・ハント症候群を起こします。
5:× エプスタイン・バー(EB)ウイルスは上咽頭癌(鼻咽頭癌)と関係が深いウイルスで、中咽頭癌ではありません。
【ポイント】
上咽頭癌はEBウイルス、中咽頭癌はHPVと、部位とウイルスを対にして覚えます。
HPV関連の中咽頭癌は、喫煙・飲酒による癌より予後が良い傾向があります。
【用語】
中咽頭癌:口蓋扁桃や舌根などがある中咽頭に生じるがんである。
ヒト乳頭腫ウイルス:HPVと略され、子宮頸癌や一部の中咽頭癌の発生にかかわるウイルスである。
EBウイルス:エプスタイン・バーウイルスの略称で、伝染性単核症や上咽頭癌との関連が知られるウイルスである。
ムンプスウイルス:流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)の原因となるウイルスである。