正答2
解説
正解は2です。
音声生成のソース・フィルタ理論(声門の音源と声道のフィルタの組み合わせ)を問う問題です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
【選択肢別解説】
1:× 正しい記述です。
声門体積流の振幅スペクトルは、周波数が高くなるほど小さくなる右下がりの特性(約−12dB/オクターブ)を示します。
2:○ 誤った記述です。
声門開放率は、1周期のうち声門が開いて体積流が流れている区間の割合です。
体積流が0、つまり声門が閉じている区間の割合は声門閉鎖率にあたります。
3:× 正しい記述です。
舌や唇の動きで声道の形が変わると共鳴周波数(フォルマント)が変わり、異なる母音が生じます。
4:× 正しい記述です。
口唇から外へ放射される際には、高い周波数ほど強調される放射特性(約+6dB/オクターブ)が加わります。
5:× 正しい記述です。
音声波のスペクトルには、音源の倍音構造と声道フィルタの共鳴特性(フォルマント)がともに表れます。
【ポイント】
音声波は「音源特性×声道の伝達特性×放射特性」で表されます。
音源の−12dB/オクターブと放射の+6dB/オクターブを合わせると、音声全体は約−6dB/オクターブの傾きになります。
【用語】
声道:声門から口唇や鼻孔までの空気の通り道で、音声の共鳴を生む。
声門体積流:声門を通過する空気の流量で、声帯の開閉に伴って時間とともに変化する。
声門開放率:声帯振動の1周期のうち、声門が開いている時間の割合を表す指標である。
共鳴周波数:声道が強く共鳴する周波数で、形状が変わると値も変化する。
放射特性:口唇から音が空間へ放射されるときに加わる周波数特性である。