正解を3つ選んでください。
正答1・2・5
解説
正解は1と2と5です。
失語症の発話の流暢性を評価するときの指標と、その位置づけを問う問題です。
【選択肢別解説】
1:○ 文法的形態の複雑さ(文構造の多様さ)は、ボストン失語症診断検査の流暢性評価尺度に含まれる重要な指標です。
2:○ 句の長さは、1/10程度の頻度で出現する最も長いひと続きの発話で評価します。
非流暢性失語では短く、流暢性失語では長くなります。
3:× 流暢性は自由会話や情景画の説明などの発話そのものを聞いて判断するもので、標準失語症検査(SLTA)の得点プロフィールからは診断できません。
4:× 伝導失語は、発話量や句の長さが保たれた流暢性失語の一つです。
音韻性錯語と自己修正の繰り返しで発話が途切れることはありますが、非流暢性失語ではありません。
5:○ ボストン学派の失語分類は、発話の流暢性・聴覚的理解・復唱の3つを軸に失語症をタイプ分けしており、流暢性はその基本概念の一つです。
【ポイント】
ボストン失語症診断検査の流暢性評価尺度は、メロディー・句の長さ・構音能力・文法的形態・錯語・喚語の6項目です。
非流暢性失語の代表はブローカ失語と超皮質性運動失語、流暢性失語の代表はウェルニッケ失語・伝導失語・健忘失語です。
【用語】
流暢性:失語症で、発話が滑らかに途切れず出る度合いを指す。
非流暢性失語:発話量が少なく、努力性で途切れがちになる失語のタイプである。
標準失語症検査:日本で広く使われる失語症の総合的な検査で、SLTAともいう。
伝導失語:聴理解は保たれ、復唱が著しく障害される流暢性の失語である。
ボストン学派:ボストンを中心とした研究者の流れで、失語を流暢性などで分類する立場である。