正解を3つ選んでください。
正答2・3・4
解説
正解は2と3と4です。
単語の復唱がうまくいかなくなる原因を、言語処理の段階から考える問題です。
復唱は、語音を聞き取る段階、音の並びを保持し組み立てる段階、発話運動を実行する段階を経て行われます。
【選択肢別解説】
1:× 喚語困難は、意味から語の音形を引き出す段階の障害です。
復唱では語の音形が耳から与えられるため、喚語困難だけでは復唱障害の原因になりません。
2:○ 発語失行は発話運動のプログラミングの障害で、構音の誤りや探索行動が復唱でも同様に現れます。
3:○ 音韻性錯語は音の選択や配列の誤りで、復唱でも語の音が置き換わったり入れ替わったりします。
伝導失語では特に復唱で目立ちます。
4:○ 語音認知障害があると、入力された語の音を正しく聞き取れないため、正確に復唱できません。
5:× 語義理解障害は語の意味の理解の障害です。
復唱は意味を経由せずに音の経路でも行えるため、語義理解が障害されても復唱は保たれることがあります。
【ポイント】
超皮質性感覚失語は、語義理解が障害されていても復唱が保たれる代表例です。
復唱障害は、入力(語音認知)・音韻(音韻性錯語)・出力(発語失行)のどこかの障害で起こると整理しましょう。
【用語】
復唱:他者が言った言葉をそのまま繰り返して言うことである。
喚語困難:言いたい言葉がすぐに浮かばず、言葉が出にくい症状である。
発語失行:構音の運動プログラムの障害により、音の歪みや探索的な動きがみられる症状である。
音韻性錯語:語の音の一部を別の音に言い間違えたり、音の順序を入れ替えたりする症状である。
語音認知障害:聞いた語の音を、音として聞き分けて認識する力の障害である。
語義理解障害:耳で聞こえた語は認識できても、その語の意味が理解できなくなる症状である。