5歳児の男児。
コミュニケーション態度は良好。
言語理解は単語レベルで、語連鎖は理解困難。
音声による有意味語がない。
指導で重点をおくのはどれか。
3つ選んでください
正解を3つ選んでください。
正答1・2・3
解説
正解は1と2と3です。
この児は単語レベルの理解はできていますが、語連鎖(2語以上のつながり)は理解できず、音声による有意味語の表出もありません。
指導では、すでに獲得している段階の少し上の課題に重点をおきます。
【選択肢別解説】
1:○ 語彙の拡大に重点をおきます。
単語の理解ができる段階なので、理解できる単語をさらに増やすことが次の語連鎖の土台になります。
2:○ 語連鎖の受信の獲得に重点をおきます。
現在は語連鎖の理解が困難なので、2語連鎖の理解を目標とします。
3:○ 音声発信・発信行動の獲得に重点をおきます。
有意味語の表出がないため、身振りなども含めた発信行動を育て、音声での表出につなげます。
4:× 事物名称の受信はすでに獲得しています。
単語レベルの理解ができているので、重点をおく課題ではありません。
5:× 事物の基礎概念の拡大は、事物名称の理解よりも前の段階の課題です。
単語の理解ができている児では、重点をおく必要は低いです。
【ポイント】
言語発達遅滞の指導では、現在の段階を見きわめ、次の段階の課題を設定します。
理解と表出の差が大きい場合は、表出を促す働きかけにも重点をおきます。
【用語】
語連鎖:2語以上のことばをつなげた形で、文の理解や表出の前段階にあたる単位を指す。
受信:相手のことばや身振りなどを理解する、受け取る側の働きを指す。
発信:自分の意思をことばや身振りなどで相手に伝える側の働きを指す。
事物の基礎概念:物の形、大きさ、色、数など、物事を分類・整理するための基礎的な概念を指す。