正答1
解説
正解は1です。
この問題は誤っている組合せを選ぶので、○ が答え(誤った組合せ)です。
脳卒中後のリハビリテーションでは、介入の目的と期待される効果を正しく対応させることが重要です。
【選択肢別解説】
1:○ ボツリヌス毒素治療-上下肢感覚改善は誤った組合せです。
ボツリヌス毒素は神経筋接合部でアセチルコリンの放出を抑え、筋の過剰な緊張をゆるめる治療です。
期待される効果は痙縮の軽減であり、感覚の改善ではありません。
2:× 短下肢装具装着-歩行機能改善は正しい組合せです。
足関節を固定・補助して下垂足や内反尖足を防ぎ、歩行を安定させます。
3:× 三角巾装着-肩手症候群予防は正しい組合せです。
麻痺側の上肢を支えて肩関節の亜脱臼や疼痛を防ぎ、肩手症候群の予防につなげます。
4:× ADL訓練-スキルの獲得は正しい組合せです。
食事・更衣・排泄などの日常生活活動(ADL)を繰り返し練習し、動作の技能を身につけます。
5:× 段差解消機の設置-社会参加促進は正しい組合せです。
車椅子でも屋外へ出入りしやすくなり、外出や社会参加の機会が増えます。
【ポイント】
ボツリヌス療法は「痙縮を軽くして、その後のリハビリテーションを行いやすくする治療」と覚えましょう。
感覚障害そのものを改善する作用はありません。
【用語】
ボツリヌス毒素治療:筋に注射して筋緊張を和らげ、痙縮を軽くする治療法である。
痙縮:脳や脊髄の障害により、筋肉が突っ張って関節が動かしにくくなる状態である。
短下肢装具:足関節を支えて足首の動きを補い、歩行を助ける膝下の装具である。
肩手症候群:麻痺側の肩や手に痛み、腫れ、動かしにくさが生じる状態である。
段差解消機:玄関などの段差を、車椅子のまま昇り降りできるようにする昇降装置である。