正答1
解説
正解は1です。
失語症に伴いやすい症状とは、左半球の言語野周辺の損傷で、失語症と同時に生じやすい症状のことです。
【選択肢別解説】
1:○ 計算障害は失語症に伴いやすい症状です。
数の理解や計算には言語の処理が深く関わります。
左頭頂葉の角回付近の損傷では、失語と計算障害が合併しやすくなります。
2:× 片麻痺の病態失認は、主に右半球の損傷で生じます。
左片麻痺があるのに、麻痺を否認したり無関心だったりします。
3:× 相貌失認は、主に右側または両側の後頭側頭葉(紡錘状回など)の損傷で生じます。
よく知っている人の顔を見ても、誰なのかがわかりません。
4:× 環境音失認は、主に右側または両側の側頭葉の損傷で生じます。
聴力はあるのに、電話の音や犬の鳴き声などが何の音かわかりません。
5:× バリント症候群は、両側の頭頂後頭葉の損傷で生じます。
精神性注視麻痺・視覚性運動失調・視覚性注意障害の3徴を示します。
【ポイント】
左半球損傷では、失語・失行・計算障害・ゲルストマン症候群が生じやすいです。
右半球損傷では、半側空間無視・病態失認・相貌失認が生じやすいと整理しましょう。
【用語】
失語症:大脳の言語に関わる領域の障害で、聞く・話す・読む・書くなどの言語機能が障害される状態である。
計算障害:数の概念や計算の手続きを扱う能力が障害され、計算ができなくなる状態である。
病態失認:自分の麻痺や障害があることを認識できない状態である。
相貌失認:見慣れた人の顔を見ても、誰の顔かわからなくなる状態である。
環境音失認:聴力は保たれているのに、犬の鳴き声などの身の回りの音が何の音かわからなくなる状態である。
バリント症候群:両側の頭頂後頭葉の損傷で、見たいものに視線を向けたり手を伸ばしたりすることが難しくなる症候群である。