正答5
解説
正解は5です。
純粋語聾は、聴力は保たれているのに、言語音だけを語音として認知できない状態です。
聴覚的理解・復唱・書き取りが障害される一方で、自発話や読み書きは保たれます。
【選択肢別解説】
1:× 失音楽を伴うとは限りません。
純粋語聾は言語音に選択的な障害であり、音楽の認知が保たれる例も多くあります。
2:× 皮質聾とは同義ではありません。
皮質聾は両側の聴皮質の損傷で、言語音・環境音・音楽などすべての音への反応が乏しくなる状態です。
3:× 環境音の理解障害を伴うのは特徴ではありません。
環境音が何の音かわからない障害は環境音失認と呼ばれ、純粋語聾では環境音の理解は保たれます。
4:× 語音弁別能は正常ではありません。
語音を聞き分けられないことが純粋語聾の中核であり、語音弁別能は低下します。
5:○ 聴性脳幹反応(ABR)は正常を示します。
病変は側頭葉の聴覚野周辺やその皮質下にあり、内耳から脳幹までの聴覚路は保たれているからです。
【ポイント】
聴覚性の認知障害は、障害される音の種類で区別します。
言語音のみなら純粋語聾、環境音なら環境音失認、音楽なら失音楽です。
【用語】
純粋語聾:聴力は保たれているのに、言語音だけを語音として聞き取れず、聴覚的理解や復唱が障害される状態である。
皮質聾:両側の聴覚野の障害で、音がほとんど聞こえなくなる状態である。
失音楽:脳の損傷により、旋律やリズムなど音楽の認知や表出が障害される状態である。
聴性脳幹反応:音刺激に対して脳幹の聴覚路で生じる電位を記録する検査で、ABRと略される。
語音弁別能:似た語音を聞き分ける能力で、聴覚の働きを調べる指標の一つである。