正答2
解説
正解は2です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
中枢性聴覚障害は、脳幹から聴皮質までの中枢聴覚路の障害で、聞こえた音の処理や認知が難しくなる状態です。
【選択肢別解説】
1:× 環境音に比べて言語音の認識が低下するという記述は正しいです。
言語音は速く複雑な音の変化を含むため、中枢の処理障害の影響を受けやすいです。
2:○ 純音聴力検査で気導骨導差を生じるというのは誤りです。
気導骨導差は、外耳や中耳の障害による伝音難聴で生じます。
中枢性聴覚障害では外耳と中耳は正常なので、気導骨導差は生じません。
3:× 純音聴力に比べて語音明瞭度が低下するという記述は正しいです。
音は聞こえても、ことばとして聞き分けることが難しくなります。
4:× 静寂下に比べて騒音下での聞き取りが低下するという記述は正しいです。
必要な音と雑音を分ける処理が難しくなるためです。
5:× 語音明瞭度の悪化に比べてプロソディの聴取が保たれているという記述は正しいです。
イントネーションやリズムのようなゆっくりした音の変化は、比較的聞き取れます。
【ポイント】
気導骨導差は「伝音難聴」のサインです。
中枢性聴覚障害では「純音は比較的聞こえるのに、ことばや騒音下の聞き取りが悪い」という乖離が特徴です。
【用語】
中枢性聴覚障害:脳幹から大脳の聴皮質までの聴覚路の障害で、音は聞こえても言葉の聞き取りなどが難しくなる状態である。
気導骨導差:気導と骨導の聴力の差のことで、伝音難聴があると生じる指標である。
語音明瞭度:聞いた言葉を、どの程度正しく聞き取れるかを示す割合である。
プロソディ:声の高さ、強さ、リズム、抑揚など、言葉に付随する音声的特徴の総称である。
環境音:言語音以外の、身の回りで聞こえるさまざまな音の総称である。