正答2
解説
正解は2です。
ティンパノメトリーは外耳道の圧を変えながら、中耳の音の通りやすさ(コンプライアンス)を測る検査です。
Ad型はピークの位置は正常で、ピークが異常に高い型です。
【選択肢別解説】
1:× 耳管の狭窄ではC型になります。
中耳腔が陰圧になるため、ピークが陰圧側にずれます。
2:○ 耳小骨連鎖の離断ではAd型になります。
鼓膜を支える耳小骨のつながりが切れて鼓膜が動きやすくなり、コンプライアンスが異常に大きくなります。
3:× アブミ骨底板の固着(耳硬化症など)ではAs型になります。
耳小骨の動きが悪くなるため、ピークは正常圧付近にあっても低くなります。
4:× 鼓室内の滲出液貯留ではB型になります。
液体のため鼓膜がほとんど動かず、ピークのない平坦な形になります。
5:× 鼓膜と鼓室岬角との癒着ではB型になります。
鼓膜が中耳の内側の壁に貼りついて動かないためです。
【ポイント】
A型は正常、As型は固着、Ad型は離断や鼓膜の菲薄化、B型は滲出液や癒着、C型は耳管狭窄による陰圧と対応させましょう。
【用語】
ティンパノメトリー:外耳道の圧を変えながら、中耳の音の通りやすさを測る検査である。
コンプライアンス:鼓膜や中耳の動きやすさを表す指標で、ティンパノグラムでは縦軸に示される。
耳小骨連鎖:ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨がつながって鼓膜の振動を内耳へ伝える仕組みである。
耳管:中耳腔と鼻の奥をつなぐ管で、中耳の気圧を調節する働きをもつ。
耳硬化症:アブミ骨が固まって動きにくくなり、伝音難聴を起こす病気である。
鼓室岬角:鼓室の内側壁にある、蝸牛の基底回転による膨らみである。