正答1
解説
正解は1です。
この問題は誤っている組合せを選ぶので、○ が答え(誤った組合せ)です。
失語症のタイプと、それぞれに特徴的な症状の対応が問われています。
【選択肢別解説】
1:○ 超皮質性運動失語は、自発話が乏しい一方で復唱は保たれる失語です。
発語失行(構音の誤りが一定しない運動プログラミングの障害)は伴わないのが特徴であり、組合せは誤りです。
発語失行を伴うのはブローカ失語です。
2:× 視床性失語では、声が小さくなる声量低下がみられます。
復唱が比較的保たれることも特徴で、組合せは正しいです。
3:× 伝導失語では、音韻の選択や配列の誤り(音韻性錯語)が目立ち、書字でも音韻性錯書がみられます。
組合せは正しいです。
4:× 意味型原発性進行性失語では、語の意味がわからなくなるため、熟字訓などを一字ずつのよくある読み方で読み誤ります。
例えば「海老」を「かいろう」と読むような誤りで、これを類音的錯読(表層失読)といいます。
組合せは正しいです。
5:× ブローカ失語では、助詞や語順から文の意味をとる統語理解に障害がみられます。
組合せは正しいです。
【ポイント】
超皮質性失語は「復唱が保たれる」ことが共通の特徴です。
運動型は発話開始の障害、感覚型は理解の障害が中心です。
【用語】
超皮質性運動失語:復唱が保たれる一方で、自発話が減少し開始しにくくなる失語症のタイプである。
発語失行:筋力低下がないのに、構音の運動をプログラムする過程の障害で、構音が不安定になる状態である。
視床性失語:視床の病変で生じる失語症で、声が小さくなる、錯語が出るなどの特徴がある。
伝導失語:聞いて理解できるが、復唱が著しく悪く、音の誤り(音韻性錯語)が目立つ失語症である。
意味型原発性進行性失語:変性疾患で単語の意味が失われていく進行性の失語で、側頭葉前方部の萎縮と関連する。
ブローカ失語:発話が非流暢で努力性であり、理解は比較的よいが文法的な理解の障害を伴いやすい失語症である。