正答3
解説
正解は3です。
この問題は所見でないものを選ぶので、○ が答えです。
鼻咽腔閉鎖不全症は、発声時に軟口蓋と咽頭壁で鼻咽腔を閉じられない状態です。
呼気や声が鼻腔へ漏れ、口の中に圧をためにくくなります。
【選択肢別解説】
1:× 鼻雑音は、閉じきれない鼻咽腔を呼気が通るときに生じる摩擦性の雑音です。
鼻咽腔閉鎖不全症に伴う所見です。
2:× 呼気鼻漏出は、子音を出すときなどに呼気が鼻から漏れることです。
鼻の下に鏡を置くと曇ることで確認でき、鼻咽腔閉鎖不全症の所見です。
3:○ アデノイド顔貌は、アデノイド(咽頭扁桃)の肥大で鼻呼吸ができず、口呼吸を続けることで生じる顔つきです。
鼻咽腔がふさがれる側の問題であり、閉鎖不全の所見ではありません。
むしろ閉鼻声の原因になります。
4:× 呼気が鼻へ逃げるため、破裂音や摩擦音に必要な口腔内圧を高められません。
口腔内圧の低下は鼻咽腔閉鎖不全症の所見です。
5:× 鼻腔が共鳴腔として加わるため、母音などが鼻にかかった開鼻声になります。
鼻腔共鳴の変化は鼻咽腔閉鎖不全症の所見です。
【ポイント】
鼻咽腔閉鎖不全では開鼻声・呼気鼻漏出・口腔内圧低下・代償構音がみられます。
アデノイド肥大では閉鼻声がみられ、逆の状態です。
【用語】
鼻咽腔閉鎖不全症:発声や嚥下時に軟口蓋と咽頭壁で鼻咽腔を閉じられず、空気が鼻へ漏れる状態である。
鼻雑音:鼻咽腔から鼻へ漏れる呼気によって生じる、摩擦のような雑音である。
呼気鼻漏出:子音を出すときなどに、口から出るべき呼気が鼻に漏れ出ることである。
アデノイド顔貌:アデノイドの肥大による鼻づまりで口呼吸が続き、口を開けた特有の顔つきになる状態である。
鼻腔共鳴:声が鼻腔で響く共鳴で、この程度が変わると開鼻声や閉鼻声になる。