A さん(32歳、初妊婦)。
妊娠 30 週 0 日、妊婦健康診査のため来院した。
妊娠 9 週 0 日に妊娠と診断されて以降、妊婦健康診査を受診していなかった。
身長 155 cm、体重 80 kg(非妊時体重 68 kg)。
血圧 138/80 mmHg。
下腿に軽度の浮腫が認められた。
尿蛋白 +、尿糖 2 +。
超音波検査で胎児推定体重 2,100 g、AFI 24.0、子宮頸管長 35 mm。
子宮収縮の自覚はない。
血液検査 データは、Hb 11.5 g/dL、Ht 33 %、空腹時血糖 144 mg/dL であった。
A さんへの対応で最も適切なのはどれか。
正答5
解説
正解は5。
Aさんの空腹時血糖は144mg/dLで、「妊娠中の明らかな糖尿病」の基準(空腹時血糖126mg/dL以上)にあてはまる。
妊娠前の体重68kg(BMI約28)と肥満があり、尿糖2+、AFI 24.0cmと羊水も多い。
血糖が高い状態が続くと、巨大児や羊水過多、胎児の合併症の危険が高まるため、入院してインスリン治療などで血糖をコントロールする必要がある。
1は誤りで、ここまで血糖が高いと外来での食事指導だけでは十分に下げられず、急いでの治療が必要である。
2の50gGCTは、妊娠糖尿病を見つけるためのスクリーニング検査で、すでに糖尿病の基準を満たしている本例では行う必要がない。
3の75gOGTTは、妊娠糖尿病を診断する検査である。
空腹時血糖が126mg/dL以上で明らかな糖尿病と判断できる本例では、行う必要がなく、糖の負荷でさらに高血糖になるおそれもある。
4の羊水検査は、胎児の染色体などを調べる検査で、本例の問題である高血糖の管理とは関係がない。
5は正しい。
図解