第102回 助産師国家試験 午前問51
Aさん(23歳、女性、未婚)。
妊娠歴なし。
コンビニエンスストアでパート勤務をしている。
勤務中に突然の腹痛と腟からの中等量の出血があり、早退して職場近くの婦人科クリニックを受診した。
半年以上前から月経がないことを自覚していたが、医療機関は受診していなかった。
意識は清明で、腹部は膨隆し、心窩部と下腹部に痛みを訴えている。
下肢の浮腫著明。
身長155cm、体重80kg(非妊時体重60kg)、体温36.5℃、脈拍90/分、血圧178/100mmHg。
婦人科の医師が診察すると子宮内から少量の流血があり、経腹超音波検査で妊娠後期と思われる胎児を認めた。
胎盤の辺縁に血腫を疑う像があり、子宮収縮に一致して胎児徐脈がみられた。
婦人科クリニックの医師は、直ちに産婦人科とNICUのある高次医療施設に救急搬送受け入れを依頼した。
搬送依頼を受けた高次医療施設の助産師が、母体救命の観点において搬送元からさらに聞き出す情報で、最も重要なのはどれか。
正答4
解説
正解は4。
母体救命搬送において、産後出血・常位胎盤早期剝離等が想定される場面で、凝血塊の有無は産科DIC・出血量推定の重要情報となる(4が正答)。
凝血塊形成不良は線溶亢進型DIC(羊水塞栓症・常位胎盤早期剝離)を示唆し、輸血・FFP・血小板・フィブリノゲン製剤の準備を急ぐ。
1の子宮底長は妊娠週数評価で母体救命の優先情報ではない。
2の最終飲食時間は麻酔導入時の誤嚥リスク評価で必要だが救命の即時的判断材料としては凝血塊情報が上回る。
3のパートナー連絡先は同意取得や家族支援で重要だが、母体救命の臨床判断に直結しない。
助産師は搬送依頼受信時にSBAR(Situation/Background/Assessment/Recommendation)でバイタル・出血量・凝固所見を構造的に把握する。まとめて解く
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