第102回 助産師国家試験 午後問110
開院して1年の産婦人科クリニック。
分娩数は月20件である。
今まで夜間に分娩が重なることはなかった。
ある日の夜勤は、分娩担当の助産師Aと褥婦担当の看護師の2名で勤務をしていた。
陣痛室には分娩進行中の初産婦1名と経産婦1名がいた。
初産婦が3日間便秘であったため助産師Aは浣腸を施行した。
2名の産婦は順調に分娩が進行し、児の娩出時間はほぼ同時になった。
初産婦の分娩は産科医が看護師と対応したので、助産師Aは1人で経産婦の分娩を介助し、児の臍帯切断を行った。
看護師は両方の新生児への対応を行った。
産科医は両方の産婦と新生児の健康状態に問題がないことを確認した。
助産師Aは分娩介助の翌日から外来勤務だったため、分娩3日後に助産録の記載をした。
初産婦は退院時に「お産の時、スタッフが忙しそうでナースコールを鳴らしてもすぐに来てもらえなかった」とスタッフに伝えた。
今回の経過を踏まえた院内の取組みで、最も優先されるのはどれか。
正答1
解説
正解は1。
退院時に「忙しくてナースコールに応答できなかった」という指摘を受けた場合、最優先で取り組むべきは分娩が安全に遂行できる業務手順(マニュアル・クリニカルパス)の作成・見直しで、要員配置・優先順位・応援体制を構造化する(1が正答)。
これは医療安全管理の構造(structure)改善に該当する。
2の助産実践能力相互評価は質改善の一環だが、まず体制整備が先。
3の接遇研修は対症療法的で根本原因(業務過多)の解決にならない。
4の退院時アンケートは結果指標としての情報収集で、すでに苦情として情報は得られている。
医療安全管理は事象分析(RCA)、ハインリッヒの法則、フェイルセーフ/フールプルーフ、SHEL分析等の枠組みで、システムとして改善する。
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