43歳の男性。
2か月前に高所での作業中に転落し、第5頸椎脱臼骨折をきたし頸髄を損傷した。
脱臼骨折は整形外科で観血的整復固定術を施行されている。
現在の徒手筋力テストは両肘関節の屈曲が4、手関節の背屈が4および肘関節の伸展が0であり、握力は0kgである。
リハビリテーションで正しいのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
筋力から残存髄節を判定し、それに合った訓練を選ぶ問題です。
肘屈曲4(C5)と手関節背屈4(C6)が保たれ、肘伸展0(C7)と握力0なので、第6頸髄節まで機能が残存していると判断できます。
【選択肢別解説】
1:○ 第6頸髄節残存では握力がないため、ハンドリムを握って回すことはできません。
ハンドリムにゴムを巻いて摩擦を増やすと、手のひらを押し付けるだけで車椅子を駆動できるため、適切な訓練です。
2:× 本症例は頸髄損傷で下肢が麻痺しており、立ち上がることはできません。
移乗は、トランスファーボードなどを用いた座位のままでの方法を練習します。
3:× 坂道の昇降には強い駆動力と制動力が必要です。
肘の伸展ができず握力もない本症例には困難で、まずは平地での駆動練習が適切です。
4:× キャスター上げ(前輪を浮かせる操作)には、ハンドリムを握ってすばやく操作する力が必要です。
握力と肘伸展力のない第6頸髄節残存では困難です。
【ポイント】
上腕三頭筋(C7)が働かないと、プッシュアップや段差の操作は難しくなります。
C6では、ノブ付きハンドリムや滑り止めを付けたハンドリムで、平地の車椅子駆動を目指します。