正答3
解説
正解は3です。
この問題は適切でないものを選ぶので、○ が答え(適切でない治療)です。
広範囲のⅢ度熱傷では、ショック、感染、ストレス潰瘍、低蛋白血症などへの対策が必要です。
【選択肢別解説】
1:× 十分な輸液は適切な治療です。
広範囲熱傷では血管透過性が亢進して血漿成分が大量に失われるため、熱傷ショックを防ぐ大量輸液が初期治療の柱です。
2:× 抗潰瘍薬の投与は適切な治療です。
重い熱傷では強いストレスによって胃や十二指腸に急性潰瘍(カーリング潰瘍)ができやすいため、予防的に投与します。
3:○ 抗菌薬の全身投与は、予防目的で行うことが推奨されないため、適切でないとされます。
予防的な全身投与は耐性菌を生みやすく、感染予防の効果も示されていないためです。
感染対策は創部の外用抗菌薬や壊死組織の早期除去などの局所療法が中心で、全身投与は感染を起こしたときに行います。
4:× 血漿膠質浸透圧の補正は適切な治療です。
熱傷では蛋白が失われて低アルブミン血症となるため、アルブミン製剤などで膠質浸透圧を補正し、浮腫の悪化を防ぎます。
【ポイント】
成人の熱傷面積は「9の法則」で推定し、面積と深さから重症度を判断します。
Ⅲ度熱傷は皮膚全層が壊死して痛みを感じにくく、自然治癒しないため植皮が必要です。