18歳の男子。
3週前、サッカーの試合中に右足関節を捻挫し、施術を行っていた。
現在、日常生活での歩行で足関節部に疼痛や不安感はないが、運動時に踵骨隆起部の疼痛を訴えている。
テーピングの写真(別冊 No.2)を別に示す。
競技復帰時に行う適切なテーピングはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
受傷から3週が経ち、日常生活の歩行で疼痛や不安感はないため、足関節の不安定性は残っていないと判断できます。
問題となっているのは運動時の踵骨隆起部の疼痛なので、踵部を保護しながら競技に戻れるテーピングを選びます。
【選択肢別解説】
1:× 図aは下腿後面から踵の後面・足底へ縦にテープを貼る方法で、適切ではありません。
写真では下腿にアンカーを巻き、そこから踵の後ろへ縦のテープが伸びています。
これは主に足関節の背屈を制限してアキレス腱を保護する目的の貼り方で、踵部全体の保護にはなりません。
2:○ 図bは下腿から踵部全体を包み込むように巻いたテーピングで、適切です。
写真では足関節から踵骨隆起部までが広くテープで覆われ、踵が露出していません。
疼痛のある踵部を圧迫・保護しつつ、不安定性のない足関節の動きは大きく妨げないため、競技復帰時に適しています。
3:× 図cは下腿前面から斜めに踵を回り込むヒールロック型のテーピングで、適切ではありません。
写真では踵の後面が露出し、斜めのテープが距骨下関節の内外反を制動する形になっています。
不安定性に対する制動であり、本例の踵部の疼痛には合いません。
4:× 図dも下腿から斜めのテープと踵を下から支えるテープを組み合わせた制動目的の貼り方です。
写真では踵の底面にテープがかかり、足関節の内反・外反を抑える構成になっています。
不安定性のない本例では、強い制動は必要ありません。
【ポイント】
テーピングは「何を守るためか」を症状から逆算して選びます。
不安感がなく局所痛だけが残る場合は、関節の制動よりも疼痛部位の保護を優先します。