15歳の男子。
柔道の試合中に強引に背負い投げをかけた際、肩関節外転外旋が強制され肩関節を脱臼した。
初めての脱臼だという。
整復固定後、この患者への説明として適切なものはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
肩関節の外転・外旋強制で起こる初回脱臼は、前方脱臼(烏口下脱臼)が典型です。
若年者の初回脱臼は、反復性脱臼に移行しやすいことが重要です。
【選択肢別解説】
1:× 自分で固定を外して入浴することは許可できません。
固定期間中に肩を動かすと、損傷した関節包や関節唇の修復が妨げられ再脱臼の危険が高まります。
2:× 翌日からの可動域訓練は早すぎます。
若年者では一定期間の固定を行い、損傷組織の修復を待ってから可動域訓練を開始します。
3:× 3週後の競技復帰は早すぎます。
柔道のような接触の多い競技への復帰は、筋力の回復を確認してから数か月後が目安です。
4:○ 「再発する可能性があります」と説明することは適切です。
若年者の外傷性肩関節脱臼は、関節唇の剥離(バンカート損傷)などが残りやすい傾向があります。
そのため反復性脱臼へ移行する率が高いからです。
【ポイント】
肩関節脱臼は若いほど反復性に移行しやすく、高齢者では腱板断裂の合併に注意します。
患者には固定の必要性と再脱臼の危険を必ず説明します。