2歳の男児。
公園の滑り台から転落し肩部を衝いたため来所した。
患側の肩は下垂し、上肢は挙上不能。
両腋窩を持って抱き上げたところ号泣した。
最も考えられるのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
幼児が転落して肩を衝き、肩が下垂して上肢を挙上できない状況です。
腋窩を持って抱き上げると号泣するのは、肩甲帯に力が加わり骨折部が動くためです。
【選択肢別解説】
1:× 上腕骨顆上骨折は、肘関節伸展位で手をついて起こる肘部の骨折です。
肘部の著明な腫脹や変形がみられ、肩部を衝いた本例とは受傷部位が合いません。
2:× 肘内障は、手を強く引っ張られて起こる橈骨頭の亜脱臼です。
転落して肩を衝く受傷機転とは異なり、腫脹もみられません。
3:○ 鎖骨骨折は、小児が転倒・転落して肩を衝いたときに起こりやすい骨折です。
患側の肩が下垂し、上肢を挙上できなくなります。
腋窩を持って抱き上げると骨折部が動いて痛むため、号泣することも特徴です。
4:× 橈骨遠位端部骨折は、手をついて起こる手関節部の骨折です。
手関節部の腫脹や変形が主な所見で、本例の受傷機転や症状とは合いません。
【ポイント】
乳幼児の鎖骨骨折は、腫脹が少なく見逃されやすい骨折です。
「腋窩を持ち上げると泣く」「患肢を動かさない」は鎖骨骨折を疑う手がかりになります。