30歳の男性。
3か月前からランニングを始めた。
左膝の運動痛が出現したため来所した。
膝関節の外側に軽度腫脹がみられた。
膝蓋跳動は陰性であった。
膝関節屈曲位で大腿骨外顆よりやや近位を圧迫しながら膝関節を伸展させると疼痛が再現された。
考えられるのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
ランニングを始めて膝外側に運動痛が出た症例です。
大腿骨外顆のやや近位を圧迫しながら膝を伸展させると疼痛が再現され、これはグラスピングテスト陽性です。
膝蓋跳動が陰性なので、関節水腫はありません。
【選択肢別解説】
1:× 鵞足炎は膝の内側に生じる障害です。
縫工筋・薄筋・半腱様筋が付着する脛骨近位内側に痛みが出るため、外側の痛みとは合いません。
2:× 膝蓋下脂肪体炎では、膝蓋腱の両側に痛みと腫脹がみられます。
大腿骨外顆部の圧迫で疼痛が再現される本例とは、部位が異なります。
3:× 大腿四頭筋腱炎では、膝蓋骨の上縁に痛みと圧痛がみられます。
膝外側の痛みとは部位が異なります。
4:○ 腸脛靱帯炎は、膝の屈伸で腸脛靱帯が大腿骨外側上顆とこすれて炎症を起こすものです。
ランナーに多く、グラスピングテストで外顆部を圧迫しながら伸展すると痛みが再現されます。
【ポイント】
腸脛靱帯炎はランナー膝とも呼ばれ、膝屈曲約30度付近で痛みが出やすいのが特徴です。
膝外側は腸脛靱帯炎、膝内側は鵞足炎と、ランニング障害の部位で区別します。