正答3
解説
正解は3です。
この問題は考えられないものを選ぶので、○ が答え(合併症として考えにくいもの)です。
エックス線像は足関節から後足部の側面像で、踵骨の体部を横切る骨折線と、後方の距踵関節面付近の変形が認められます。
高所からの転落で踵から着地した受傷機転と合わせ、踵骨骨折と判断できます。
【選択肢別解説】
1:× 椎体圧迫骨折は考えられる合併症です。
高所からの転落で踵に加わった強い衝撃が脊柱に縦方向に伝わり、胸腰椎移行部などの椎体圧迫骨折を合併することがあるためです。
2:× 複合性局所疼痛症候群タイプⅠは考えられる合併症です。
踵骨骨折の後には、強い痛み・腫脹・皮膚の色調変化などを示す複合性局所疼痛症候群(CRPS)を生じることがあります。
3:○ 阻血性壊死は踵骨骨折の合併症としては考えにくいです。
踵骨は周囲から豊富な血流を受けているため、骨片が壊死することはまれです。
阻血性壊死は距骨頸部骨折や大腿骨頸部骨折、舟状骨骨折で問題になります。
4:× 腓骨筋腱炎は考えられる合併症です。
踵骨骨折で踵骨の外側壁が膨隆すると、そのすぐ外側を走る腓骨筋腱が圧迫・摩擦され、腱炎や腱の脱臼を起こすためです。
【ポイント】
踵骨骨折の評価にはベーラー角を用い、関節面の陥没があると角度が小さくなります。
踵骨骨折の後遺症には、距踵関節の変形性関節症・踵部痛・扁平足・腓骨筋腱障害などがあります。