正答3
解説
正解は3です。
肩関節烏口下脱臼の整復を妨げる因子(整復障害)を問う問題です。
整復障害には、関節唇や上腕二頭筋長頭腱などの嵌入、関節包裂孔の狭小、骨片の介在、筋の強い緊張などがあります。
【選択肢別解説】
1:× 肩甲下筋腱が伸ばされること自体は、整復障害の因子として挙げられていません。
問題になるのは腱が骨頭と関節窩の間に挟まる嵌入や、筋の緊張です。
2:× 関節上腕靱帯が弛緩していれば、骨頭の移動を妨げる力はむしろ弱くなります。
弛緩は反復性脱臼の素因にはなりますが、整復障害の要因ではありません。
3:○ 損傷した関節唇が骨頭と関節窩の間に嵌入すると、骨頭が関節窩に戻れなくなります。
このため関節唇の嵌入は代表的な整復障害の要因です。
4:× 腋窩神経麻痺は、脱臼に伴って起こる合併症です。
三角筋の麻痺や肩外側の感覚障害を起こしますが、骨頭の整復を機械的に妨げるものではありません。
【ポイント】
整復障害は「挟まるもの(関節唇・腱・骨片)」と「通り道の狭さ(関節包裂孔)」と覚えると整理しやすいです。
腋窩神経麻痺は整復前後に必ず確認すべき合併症です。