6歳の男児。
自転車の練習中に転倒し、右肘関節伸展位で手掌部を衝き受傷した。
肘関節部に激しい痛みがあり来所した。
肘関節部が後方に突出し前腕が短縮してみえる。
ヒューター三角に乱れはない。
この損傷の後遺症で起こりにくいのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
この問題は後遺症として起こりにくいものを選ぶので、○ が答え(起こりにくい後遺症)です。
6歳の小児が肘伸展位で手を衝き、肘頭部が後方に突出して前腕が短縮してみえるのに、ヒューター三角に乱れがない症例です。
ヒューター三角が保たれているので肘関節脱臼ではなく、上腕骨顆上伸展型骨折と考えられます。
【選択肢別解説】
1:× 顆上骨折では、骨片の転位や仮骨の形成により肘関節の屈曲が制限されることがあります。
肘関節屈曲障害は起こりうる後遺症です。
2:○ 顆上骨折で多い変形は、遠位骨片が内側へ傾いて残る内反肘です。
外反肘は外顆骨折の偽関節などで起こるもので、顆上骨折の後遺症としては起こりにくいです。
3:× 転位した骨片で上腕動脈が圧迫されると、前腕屈筋群が阻血に陥りフォルクマン拘縮を起こします。
阻血性拘縮は顆上骨折で最も警戒すべき後遺症です。
4:× 肘関節周辺の外傷後に強い他動運動やマッサージを行うと、筋肉内に骨が形成される骨化性筋炎が起こります。
顆上骨折でも起こりうる後遺症です。
【ポイント】
顆上骨折の後遺症は、内反肘とフォルクマン拘縮が二大重要事項です。
外反肘は外顆骨折の後遺症で、遅発性尺骨神経麻痺の原因になると対で覚えましょう。