45歳の男性。
柔道の練習中に受け身で右中指を負傷した。
来所時、右中指 DIP 関節は屈曲し、同部に腫脹と軽度の圧痛がみられた。
また同関節の自動運動は不能であった。
医科での単純エックス線検査で骨折はないと言われた。
固定期間はどれか。
正答3
解説
正解は3です。
柔道の受け身で中指を負傷し、DIP関節が屈曲位となって自動伸展できず、骨折はない症例です。
骨折がなくDIP関節の自動伸展ができないことから、終止伸腱が断裂した腱性マレットフィンガー(Ⅰ型)と考えられます。
【選択肢別解説】
1:× 1〜2週では断裂した終止伸腱が癒合するには短すぎます。
早期に固定を外すと腱の断端が離れ、DIP関節の屈曲変形が残ります。
2:× 3〜5週も腱の癒合には不十分です。
骨片を伴う骨性マレットフィンガーより、腱性の方が長い固定期間を要します。
3:○ 腱性マレットフィンガーでは、DIP関節伸展位(軽度過伸展位)で6〜8週固定します。
腱は骨より癒合に時間がかかり、固定中に一度でも屈曲させると癒合が妨げられるため、継続した固定が必要です。
4:× 9〜10週は一般的な固定期間より長く、関節拘縮などの不利益が大きくなります。
標準的な固定期間は6〜8週です。
【ポイント】
腱性マレットフィンガーは6〜8週、骨性は骨癒合に合わせてそれより短い期間で固定するのが目安です。
固定期間中はDIP関節を屈曲させないよう、患者への指導が重要です。