34歳の女性。
ジムでチューブトレーニング中、右第2MP 関節が突然動かなくなり来所した。
屈曲は可能だが伸展が不能であった。
触診では同部の手掌橈側に圧痛がみられた。
腫瘤や瘢痕はない。
考えられるのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
トレーニング中に示指のMP関節が突然動かなくなり、屈曲は可能で伸展だけが不能、手掌橈側に圧痛があり、腫瘤や瘢痕はない症例です。
MP関節が屈曲位で引っかかって伸展できなくなる、MP関節のロッキングフィンガーが考えられます。
【選択肢別解説】
1:× オーバーラッピングフィンガーは、中手骨や基節骨の骨折が回旋転位を残して癒合し、指を曲げると隣の指と重なる変形です。
骨折の既往がなく、突然伸展できなくなった本症例とは合いません。
2:○ ロッキングフィンガーは、MP関節の掌側板や副靱帯が中手骨頭の骨隆起に引っかかり、伸展ができなくなる状態です。
示指に多く、屈曲は可能で伸展だけができず、中手骨頭の掌橈側に圧痛がある点が一致します。
3:× マレットフィンガーはDIP関節の伸展機構の損傷で、障害されるのはDIP関節です。
MP関節が伸展できない本症例とは部位が異なります。
4:× スナッピングフィンガー(ばね指)は、屈筋腱の腱鞘炎で腱が腱鞘の入口に引っかかり弾発現象が起こるものです。
腱の結節を触れることが多く、徐々に発症する点も本症例とは異なります。
【ポイント】
MP関節ロッキングは示指に多く、他動的にも伸展できないことが特徴です。
ばね指の弾発現象とは異なり、伸展位まで戻らずに引っかかったままになる点で区別します。