24 歳の女性。
事務員で一日の大半がデスクワークである。
数か月前から腰痛を自覚し、痛みが徐々に強くなったため来所した。
腰部は前弯が強く、後屈で痛みが増悪する。
SLR 検査は陰性で、下肢の感覚異常や筋力低下はみられない。
考えられるのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
24歳の女性で、長時間の座位が続くデスクワークに従事しています。
腰椎の前弯が強く後屈で痛みが増し、SLR(下肢伸展挙上)検査は陰性で神経症状もありません。
股関節屈筋の短縮によって腰椎が前方へ引かれている状態が考えられます。
【選択肢別解説】
1:○ 腸腰筋拘縮が考えられます。
座位では股関節が屈曲したままなので、腸腰筋が短縮しやすくなります。
腸腰筋は腰椎に起始するため、短縮すると腰椎を前方へ引いて前弯を強め、後屈でさらに腰椎後方に負担がかかって痛みます。
2:× 脊柱管狭窄症は中高年に多い疾患です。
下肢のしびれや間欠跛行などの神経症状を伴うのが特徴で、本例とは年齢も症状も合いません。
3:× 変形性腰椎症は加齢による椎間板や椎間関節の変性で、中高年に多い疾患です。
24歳の女性では考えにくい疾患です。
4:× 椎間板ヘルニアでは、SLR検査が陽性となり、下肢の感覚障害や筋力低下を伴うことが多い疾患です。
また前屈で痛みが増すのが一般的です。
【ポイント】
後屈で痛む腰痛は椎間関節や腰椎前弯の関与、前屈で痛む腰痛は椎間板の関与を考えます。
腸腰筋の短縮はトーマステストで確認できます。