25 歳の女性。
バレーボールの社会人リーグに所属している。
ブロックの際に、ボールで右母指が橈側外転強制された。
2 日経過しても腫れと物が持ちにくい症状が残存するため来所した。
徒手検査で動揺性がみられる。
誤っているのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
母指が橈側外転を強制され、腫れと物のつまみにくさがあり、動揺性もみられます。
母指MP関節尺側側副靱帯損傷(スキーヤーズサム)です。
【選択肢別解説】
1:○ 誤った記述です。
圧痛はCM関節橈側ではなく、MP関節の尺側にみられます。
損傷するのはMP関節の尺側にある側副靱帯だからです。
2:× 正しい記述です。
MP関節屈曲位では、尺側側副靱帯の本体(固有側副靱帯)が緊張するため、この肢位で橈側へ負荷をかけて動揺性を評価します。
3:× 正しい記述です。
尺側側副靱帯はつまみ動作(ピンチ)で母指を安定させる靱帯であり、後療法ではピンチ力の筋力強化を行います。
4:× 正しい記述です。
動揺性がみられる完全断裂では、断端が母指内転筋腱膜の上へ反転して挟まるステナー損傷を起こすことがあり、保存療法では癒合しません。
競技に早く確実に復帰するためには観血療法が推奨されます。
【ポイント】
スキーヤーズサムは橈側外転強制によるMP関節尺側側副靱帯の損傷です。
完全断裂でのステナー損傷は手術適応の根拠として頻出です。