28歳の女性。
3か月前から夕方になると瞼が重く、開けづらく感じた。
1か月前から疲れると物が二重に見えるようになった。
硬いものを噛んでいると顎が疲れて動かなくなるので、休みながら食事をしている。
この患者でみられるのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
この女性には、夕方に悪化する眼瞼下垂、疲れると出る複視、噛み続けると顎が疲れて動かなくなる症状があります。
休むと回復し、使うと悪化する易疲労性は、重症筋無力症の特徴です。
重症筋無力症は、神経筋接合部のアセチルコリン受容体に対する自己抗体によって起こります。
【選択肢別解説】
1:× 振戦はこの患者でみられる所見ではありません。
振戦はパーキンソン病や本態性振戦などでみられる不随意運動です。
2:○ 反復運動での症状の増悪がみられます。
運動を繰り返すと神経筋接合部での伝達が弱まり、筋力が低下していきます。
3:× ロンベルグ徴候はこの患者でみられる所見ではありません。
閉眼すると立位でふらつく徴候で、脊髄後索障害などの深部感覚障害でみられます。
4:× バビンスキー反射はこの患者でみられる所見ではありません。
足底を刺激すると母趾が背屈する病的反射で、錐体路障害でみられます。
【ポイント】
重症筋無力症は、日内変動(夕方に悪化)と易疲労性が特徴で、眼瞼下垂や複視などの眼症状で始まることが多い病気です。
胸腺腫を合併することがあり、診断には抗アセチルコリン受容体抗体の測定や反復刺激試験を行います。