正答1
解説
正解は1です。
この問題は生じにくいものを選ぶので、○ が答えです。
ダッシュボード損傷は、膝前面を車のダッシュボードに打ちつけ、大腿骨の長軸方向に後方への外力が加わる損傷です。
股関節の肢位によって、単独の後方脱臼になるか、骨折を伴うかが変わります。
【選択肢別解説】
1:○ 股関節単独脱臼は生じにくいです。
単独の後方脱臼は股関節が深く屈曲し内転・内旋した肢位で起こり、屈曲80度で軽度外転・外旋位では骨頭が臼蓋後縁に衝突して骨折を伴いやすくなります。
2:× 大腿骨頸部骨折は生じえます。
長軸方向の強い外力が骨頭を臼蓋に押しつけるため、頸部に応力が集中して骨折することがあります。
3:× 大腿骨頭骨折は生じえます。
骨頭が臼蓋後縁にぶつかると骨頭の一部が剪断され、骨頭骨折(ピプキン骨折)となることがあります。
4:× 関節窩後縁の骨折は生じえます。
外転・外旋位では骨頭が臼蓋の後縁を直接押すため、後縁が骨折して脱臼骨折になりやすいです。
【ポイント】
股関節後方脱臼では、患肢は屈曲・内転・内旋位で弾発性固定され、坐骨神経損傷を合併することがあります。
屈曲と内転が強いほど単独脱臼に、外転位に近いほど臼蓋後縁骨折を伴いやすいと覚えます。