Bさん(86歳、女性)は、中等度のアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)である。
短期入所生活介護(ショートステイ)の利用を始めた日の翌朝、両手に便が付着した状態でベッドに座っていた。
Bさんへの声かけとして、適切なものを1つ選びなさい。
正答4
解説
正解は4です。
便で汚れた状態の認知症の人への声かけを問う問題です。
Bさんはショートステイの初日の翌朝で、慣れない環境の中、「両手に便が付着した状態でベッドに座って」いました。
トイレの場所がわからなかったり、不快感から便に触れてしまったりしたことが考えられます。
本人の自尊心を傷つけずに、次にすべき行動へ自然に誘導する声かけが求められます。
【選択肢別解説】
1:× 「臭いから」という言葉は、Bさんに羞恥心や屈辱感を与えます。
介護者の不快感を伝える声かけは避けます。
2:× 「汚い便」と指摘すると、Bさんの失敗を強調して自尊心を傷つけます。
本人を責める印象を与える表現です。
3:× 「ここはトイレではありません」と否定すると、Bさんは叱られたと感じて混乱します。
慣れない場所で戸惑っている本人の気持ちに配慮していません。
4:○ 「手を洗いましょう」が適切です。
汚れを責めずに、次にとるべき行動を短く具体的に伝えているため、Bさんが混乱せずに応じやすくなります。
5:× 「困ります」は、介護者の迷惑を伝える言葉です。
Bさんを責めることになり、不安や抵抗を強めるおそれがあります。
【ポイント】
排泄の失敗への対応では、本人を責めず、さりげなく清潔にすることが基本です。
あわせて、トイレの場所がわかるような表示や誘導など、失敗の原因への対応を考えます。