〔事例〕
Eさん(35歳、男性)は、1年前に筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)と診断された。
当初の症状としては、ろれつが回らず、食べ物の飲み込みが悪くなり、体重の減少がみられた。
その後、Eさんの症状は進行し、同居している両親から介護を受けて生活をしていたが、両親の介護負担が大きくなったため、障害福祉サービスを利用することになった。
障害支援区分の認定を受けたところ、障害支援区分3になった。
Eさんは訪問介護員(ホームヘルパー)から食事や入浴の介護を受けて自宅で生活をしている。
Eさんが病院を受診するきっかけになった症状に該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答3
解説
正解は3です。
ALS(筋萎縮性側索硬化症)の初期にみられた症状の名称を問う問題です。
Eさんの当初の症状は「ろれつが回らず、食べ物の飲み込みが悪くなり、体重の減少がみられた」というものでした。
話すことと飲み込むことに関わる筋肉の障害が、判断の根拠です。
【選択肢別解説】
1:× 対麻痺は、両下肢の麻痺です。
脊髄損傷などでみられ、Eさんの症状とは異なります。
2:× 単麻痺は、四肢のうち一肢だけの麻痺です。
Eさんの初期症状は、手足ではなく話すことと飲み込むことの障害です。
3:○ 球麻痺が適切です。
延髄(球)にある、舌やのどの筋肉を動かす神経が障害されることで、構音障害や嚥下障害が起こります。
4:× 安静時振戦は、じっとしているときに手足が震える症状で、パーキンソン病の代表的な症状です。
5:× 間欠性跛行は、しばらく歩くと足が痛んだりしびれたりして歩けなくなり、休むとまた歩ける症状です。
閉塞性動脈硬化症や腰部脊柱管狭窄症でみられます。
【ポイント】
ALSは、手足の筋力低下から始まる型と、球麻痺から始まる型があります。
球麻痺から始まる場合は、早い段階から誤嚥や低栄養に注意が必要です。