Aさん(85歳、女性、要介護1)は夫と二人暮らしで、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用している。
Aさんは認知症(dementia)の進行によって、理解力の低下がみられる。
ある日、Aさんが訪問介護員(ホームヘルパー)に、「受けているサービスをほかのものに変更したい」「夫とは仲が悪いので話したくない」と、不安な様子で話した。
意思決定支援を意識した訪問介護員(ホームヘルパー)の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答4
解説
正解は4です。
意思決定支援では、認知症などで理解力が低下していても、本人には意思があることを前提に、本人の思いを引き出すことから始めます。
Aさんは「サービスを変更したい」「夫とは仲が悪いので話したくない」と不安な様子で話しています。
まずはAさん本人から、その理由や気持ちを丁寧に聞くことが必要です。
【選択肢別解説】
1:× Aさんは「夫とは話したくない」と言っています。
初めから夫に同席してもらうと、Aさんは本心を話しにくくなります。
2:× 決断を急がせると、理解力が低下しているAさんは十分に考えられず、不安も強まります。
本人のペースに合わせて時間をかけることが大切です。
3:× 本人に確かめる前に相談内容を夫に話すと、Aさんの意思を無視することになり、信頼関係も損ないます。
4:○ サービスを変更したい理由をAさんに確認することで、本人の思いや困りごとを理解できます。
本人の意思を出発点にする、意思決定支援の基本となる対応です。
5:× サービスを変更するかどうかを訪問介護員が決めることはできません。
決めるのはAさん本人で、その意思を支えるのが訪問介護員の役割です。
【ポイント】
意思決定支援は「本人の意思の形成、表明、実現」を支えることです。
まず本人の話を聞き、本人の言葉で理由を確かめることから始めます。