Eさん(75歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。
脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症があり、介護福祉士が胃ろうによる経管栄養を行っている。
ある日、半座位で栄養剤の注入を開始し、半分程度を順調に注入したところで、体調に変わりがないかを聞くと、「少しお腹が張ってきたような気がする」とEさんは答えた。
意識レベルや顔色に変化はなく、腹痛や嘔気はない。
次のうち、介護福祉士が看護職員に相談する前に行う対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答3
解説
正解は3です。
胃ろうからの経管栄養中に、利用者が腹部の張りを訴えたときの対応を問う事例問題です。
Eさんは「少しお腹が張ってきたような気がする」と答えていますが、「意識レベルや顔色に変化はなく、腹痛や嘔気はない」状態です。
【選択肢別解説】
1:× 嘔吐がなくても、腹部の張りは嘔吐や逆流の前ぶれのことがあります。
何もせずに様子をみるのは適切ではありません。
2:× 注入中に仰臥位にすると、胃の内容物が逆流しやすくなり、嘔吐や誤嚥の危険が高まります。
注入中は半座位を保ちます。
3:○ 半座位では、体がずり落ちたり衣類がきつかったりして、腹部が圧迫されることがあります。
まず腹部が圧迫されていないかを確認し、姿勢を整えたうえで看護職員に相談します。
4:× 注入速度を速めると、胃に一度に多く入って腹部の張りがさらに強くなります。
嘔吐を招くおそれもあります。
5:× 注入の中止や終了は、看護職員と相談して判断します。
介護福祉士が最初に行うべきことは、腹部の圧迫の有無など、自分で確認できる状況の確認です。
【ポイント】
注入中に腹部の張りや気分不良などの訴えがあれば、姿勢や腹部の圧迫を確認し、看護職員に報告・相談します。
嘔吐や顔色の変化などがあれば、すぐに注入を止めて看護職員に連絡します。