〔事例〕
Bさん(42歳、女性、障害支援区分3)は、知的障害があり、母親と二人暮らしである。
日中は生活介護事業所に通っている。
日常生活動作の一部に見守りが必要である。
個別支援計画の短期目標を、「見守りのもと、トイレで排泄ができる」としている。
しかし、最近、排泄のときに下着やズボンを汚してしまい、それをほかの利用者にからかわれ、しばらく一人でいる様子があったと生活支援員から申し送りがあった。
ある日、事業所長が話しかけると、Bさんは、「トイレで失敗したら恥ずかしい」と元気なく話した。
母親からも電話で、「これからは紙おむつを使うように勧めているのだけど、使いたくないとBは話している」とサービス管理責任者に連絡があった。
Bさんについて、個別支援会議が開催され、短期目標を、「排泄の自立(下着を汚さずに排泄する)(3か月)」とした。
次の記述のうち、Bさんの短期目標を実現するために生活支援員がとる対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答1
解説
正解は1です。
Bさんの短期目標は「排泄の自立(下着を汚さずに排泄する)(3か月)」です。
Bさんは「トイレで失敗したら恥ずかしい」と話し、紙おむつは「使いたくない」と言っています。
本人の思いを尊重しながら、トイレでの排泄を自立させる支援を考えます。
【選択肢別解説】
1:○ 知的障害のある人には、手順を繰り返し一緒に確認することが、技能の定着に効果的です。
定期的に確認することで、どこでつまずいているかもわかり、下着を汚さない排泄につながります。
2:× 事業所で排泄しないように助言すると、我慢や水分を控えることにつながり、健康を害するおそれがあります。
目標の実現にもつながりません。
3:× Bさんは紙おむつを「使いたくない」と話しています。
本人の意思に反し、排泄の自立という目標にも反します。
4:× Bさんはトイレで排泄することを目指しており、ポータブルトイレに変える必要はありません。
ほかの人の目もあり、羞恥心を強めるおそれがあります。
5:× 全介助にすると、Bさんが自分でできる力を奪い、排泄の自立という目標に反します。
【ポイント】
個別支援計画の目標は、本人の意向と能力をふまえて立て、目標に沿った具体的な支援を行います。
知的障害のある人には、手順を絵や写真で示すなど、わかりやすい工夫も有効です。