第106回 看護師国家試験 午後問215
Aさん(79歳、女性)。
自宅の玄関で転倒し、救急外来で第12胸椎の圧迫骨折と診断され、安静目的で入院した。
既往歴:5年前に大腿骨骨折。
現病歴:2年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉病を発症。
記憶障害があるが、失認、観念運動失行および失語はなし。
生活歴:要介護1。
同じ敷地内に住む長男夫婦は仕事をしている。
ADLは自立。
入院後8日、理学療法室での訓練が始まった。
Aさんはこわばった表情で訓練を受けていた。
Aさんは、以前は通所リハビリテーションを利用していたが、人が多い場で落ち着かなくなることがあり、入院前には小規模多機能型居宅介護事業所を利用していたことが家族からの情報で分かった。
翌日、理学療法士が「理学療法室に行きましょう」と病室に迎えに来たところ、Aさんは「行きたくない」と嫌がった。
このときのAさんに対する看護で最も適切なのはどれか。
正答2
解説
正解は2(病棟でのリハビリテーションを提案する)。
Aさんは大人数の場で落ち着かなくなる特性があり、入院前は小規模多機能型居宅介護を利用していた背景がある。
理学療法室は他患者も多く刺激過多となるため、Aさんが落ち着いて訓練できる病棟内の静かな環境でリハビリテーションを行うことを提案するのが最も適切で、選択肢2が正解。
選択肢1の看護師付き添いだけでは環境刺激は変わらず根本解決にならない。
3の再転倒予防の必要性説明は理性的説得で、不安・拒否の心理には響きにくい。
4の小規模多機能型居宅介護事業所利用は退院後の選択肢で、入院中のリハ拒否への直接対応にはならない。
認知特性・対人特性に応じた環境調整がポイントとなる。まとめて解く
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