第109回 看護師国家試験 午後問232
A さん(43歳、男性、会社員)は、妻(38歳)と2人暮らし。
1年前から、仕事上の失敗を上司から叱責されることが続いていた。
半年前からA さんの飲酒量は次第に増えていき、最近では酒気を帯びたままの出勤や、飲酒を原因とした遅刻や欠勤をすることが増えていた。
ある夜、A さんは居酒屋で多量に飲酒し、その場で意識が消失したため、救急車で救命救急センターへ搬送され、入院となった。
器質的検査および生理的検査では異常が認められなかったが、入院翌日に飲酒の問題について同じ病院内の精神科を受診した結果、A さんはアルコール依存症と診断された。
入院後3日までに A さんに出現する可能性が高い症状はどれか。
2つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答4・5
解説
正解は4と5。
アルコール依存症の離脱症状は最後の飲酒から6~48時間で出現するアルコール離脱症候群で、振戦(手指振戦・全身振戦)・自律神経亢進(発汗・頻脈・血圧上昇)・不安・不眠・悪心嘔吐から始まる(小離脱)。
48~96時間後にせん妄(振戦せん妄:見当識障害・幻覚特に小動物幻視・興奮)・全身けいれん発作(離脱けいれん)等の大離脱症状が出現することがある。
選択肢の振戦と幻覚(幻視)はアルコール離脱症状の典型。
1の観念奔逸は躁状態の症状(双極性障害)で離脱症状ではない。
2の緘黙は統合失調症・うつ病・解離性障害等でみられ、アルコール離脱の特徴ではない。
3の強迫症状は強迫性障害の中心症状で、離脱症状ではない。
アルコール離脱の治療はベンゾジアゼピン系(ジアゼパム・ロラゼパム)で症状緩和、ビタミンB1(チアミン)投与によるウェルニッケ脳症予防、輸液管理が重要。
CIWA-Arスケールで離脱重症度を評価。まとめて解く
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