第115回 看護師国家試験 午後問166
A さん(58 歳、男性)は農作業中に有機リン系殺虫剤を散布していたところ、急な嘔気と頭痛、呼吸困難が出現したため救急搬送された。
搬入時、呼吸は促迫で流涎があり、縮瞳が認められた。
A さんに直ちに投与される薬剤はどれか。
正答4
解説
正解は4。
有機リン中毒はコリンエステラーゼ阻害により神経終末でアセチルコリンが過剰蓄積し、ムスカリン症状(縮瞳、流涙、流涎、気管支分泌過多・喘鳴、嘔吐、下痢、徐脈、発汗)、ニコチン症状(筋線維束性収縮、脱力、麻痺、頻脈・高血圧)、中枢神経症状(不安、興奮、けいれん、昏睡)を呈する。
治療はムスカリン症状に対しアトロピン硫酸塩水和物を投与し、コリンエステラーゼ再活性化薬であるPAM(プラリドキシムヨウ化メチル)を併用する。
Aさんの縮瞳、流涎、呼吸困難はムスカリン症状であり、アトロピン投与が直ちに必要となる。
1のビタミンKはワルファリン拮抗薬、2のオキシコドンは麻薬性鎮痛薬、3のバンコマイシンはMRSA等への抗菌薬で、本症の解毒剤ではない。
汚染衣類除去と医療者の二次曝露防止も重要である。まとめて解く
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