正答3
解説
正解は3。
委任の成立要件(無償が原則)、費用償還・金銭消費の責任、解除の効果(将来効)という委任の基本条文を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 委任は「法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾する」ことで成立し、報酬の支払の約束は成立要件ではありません。
受任者は特約がなければ報酬を請求できず、委任は無償が原則です。
「報酬を支払うことを約することによって効力を生ずる」とする点が誤りで、これは雇用や請負に近い定義です(民法643条・648条1項)。
2:× 受任者が委任事務の処理に必要と認められる費用を支出したときは、委任者は「その費用及び支出の日以後におけるその利息」を償還しなければなりません。
「現に利益を受けている限度」で足りるとする点が誤りで、現存利益の限度に縮減されるのは不当利得や事務管理の一部の場面です(民法650条1項)。
3:○ 委任の解除は、賃貸借の解除の規定が準用され、将来に向かってのみ効力を生じます。
継続的契約関係なので、すでに処理された事務を遡ってなかったことにはしません(民法652条・620条)。
4:× 受任者が委任者に引き渡すべき金額を自己のために消費したときは、損害の有無にかかわらず、消費した日以後の利息を支払わなければならず、さらに損害があればその賠償責任も負います。
「損害が生じていないときは利息を支払う義務を負わない」とする点が誤りです(民法647条)。
【ポイント】
委任は無償が原則、費用は利息を付けて全額償還、解除は将来効、金銭を使い込めば当然に利息支払義務、の4点をセットで押さえましょう。